お正月3ヶ日はテレビで駅伝三昧でした。
箱根駅伝などは史上最高の視聴率を出すなど、コロナ禍の影響もあってかテレビ観戦された方も多かったのではないでしょうか。
少し予想外の結果になったニューイヤー、箱根駅伝の鹿児島出身選手の結果と、2021年の鹿児島県陸上長距離界の展望を書いてみます。
ニューイヤー駅伝
鹿児島県出身選手の結果(敬称略)
◎1区
23位 松本葵(大塚製薬・鹿児島商卒)
24位 志水佑守(トヨタ九州・指宿商卒)
◎3区
2位 大六野秀畝(旭化成・鹿児島城西卒)
◎5区
27位 永山博基(住友電工・鹿児島実卒)
◎6区
5位 吉元真司(黒崎播磨・樟南卒)
◎7区
9位 市田孝(旭化成・鹿児島実卒)
ベテランの松本選手と若手の志水選手の共演になった1区は、共に23位、24位という結果でした。
ラストスパートで対応できなかった感じですが、トップとは20秒程度の差なのでまずまずではないでしょうか。
志水選手はまだ21歳、大学3年生と同世代です。
これからまだまだ伸びてくるでしょう。
旭化成の3区を走った大六野選手は、区間2位でチームの順位を13位から2位に押し上げました。
故障などもあり、このところ精彩を欠いていましたが、復調してきました。
5区を走った住友電工・永山選手はまだ本調子には戻っていなかったようですが、元々ポテンシャルの高い選手、復活の第一歩です。
黒崎播磨の6区、吉元選手は区間5位の好走で順位を入賞圏内の9位に押し上げました。
安定感はさすがです。
トップと40秒差でタスキをもらった、旭化成のアンカー市田孝選手ですが、少し差が開き過ぎていたのでしょうか、追わなければという力みもあり、本来の走りは出来ませんでした。
市田選手や大六野選手は、これまでマラソンでは上手くいっていませんが、2024年のパリオリンピックに再度チャレンジしてもらいたいです。
今回は鹿児島県出身選手は6人出走しましたが、今回補欠に回った選手、エントリー漏れした選手も含めて、来年はもっと多くの県出身選手の出走を期待します。
箱根駅伝
鹿児島県出身選手の結果(敬称略)
◎2区
17位 加藤大誠(明治大・鹿児島実卒)
20位 茅野雅博(専修大・鶴翔卒)
◎4区
15位 河東寛大(國學院大・樟南卒)
◎8区
8位 永井大育(創価大・樟南卒)
◎10区
8位 山口賢助(早稲田大・鶴丸卒)
花の2区を走ったのは、2年連続の明治大・加藤選手と専修大のキャプテン・茅野選手でした。
加藤選手は区間17位と悔しい結果に終わり、チームもシード権を落としてしまいました。
来年はリベンジしてくれるでしょう。
茅野選手は、最後の年にキャプテンとして箱根の花の2区を走れて良かったと思います。
4区の河東選手は2年連続の箱根路でした。
個人としてもチームとしても、もう少し上を狙っていたと思いますが、何とかシード権は確保出来て良かったです。
創価大の8区永井選手は、先頭でもらったタスキをそのまま先頭で渡しました。
鹿児島出身の選手が終始先頭を走っているのは、なかなか貴重でした。
そして、早稲田大のアンカーを任された山口選手は、順位を一つ上げ、見事にシード権内の6位でゴールしました。
今回は鹿児島出身の選手は5人の出走でしたが、来年は強い高校生も進学してきます。
多くの県出身ランナーで箱根路を賑わせてもらいたいです。
2021年鹿児島県長距離界の展望
高校
男子は鹿実、城西、樟南、出水中央が横一線の大混戦です。
現状はどこが勝つか全くわかりません。
新入生の力も大きくなってくるのではないでしょうか。
戦力が分散していますので、駅伝では全国で上位を狙うのは難しいですが、県大会の熱い戦いは楽しみです。
女子の神村は、最強チームの今季の様に全国優勝候補筆頭とはいきませんが、下級生にも力のある選手がいます。
今後の伸び次第では、再び優勝を狙えるところまで行けると思います。
また、鹿女子や樟南など他校の飛躍も期待します。
県内の一般選手
男子は市民ランナーでありますが、中村高洋選手や飛松祐輔選手が県外の試合などにも出場し、引っ張ってくれています。
中高生だけではなく、他の社会人選手の見本です。
マラソンやトラックでまだまだ自己記録を更新してもらいたいです。
女子は京セラ、鹿児島銀行の実業団に期待です。
京セラは監督も変わり新体制になり、黄金時代復活を目指して欲しいです。
有力選手に入部してもらいたいですね。
鹿銀はほぼ地元選手だけで構成されています。
県内の高校生の目標になるように頑張って、クイーンズ駅伝上位入賞を目指して欲しいです。
県出身の選手
鹿児島出身の選手では、何といっても一山選手ですね。
東京オリンピックでは、鹿児島県民に勇気と感動を与えられるような走りを期待します。
その前に、今月の大阪国際マラソンでどのような走りを見せてくれるか楽しみです。
他にも、男女ともに実業団所属の選手が若手からベテランまで大勢います。
それぞれ飛躍の年にしてもらいたいです。
そして、男子も女子も今年の高校3年生は有力な選手が複数います。
主に男子は関東の大学へ、女子は実業団へ進むと思われますが、どのような活躍を見せてくれるのでしょうか。
環境が変わって大変かと思いますが、頑張ってもらいたいです。
2021年の期待を書きましたが、コロナ次第のところが大きいです。
年末の高校駅伝、富士山女子駅伝、年明けのニューイヤー駅伝、箱根駅伝はギリギリセーフで何とか開催されましたが、首都圏では緊急事態宣言が出されるようです。
この先どうなるのかわかりません。
鹿児島県でもこの冬、地区対抗女子駅伝、高校・中学新人駅伝、県下一周駅伝など大きな大会が行われる予定です。
現在のところ鹿児島では大丈夫そうですが、状況次第でしょう。
もちろん東京オリンピックも不安が大きいです……。
そんな厳しい状況ですが、スポーツは勇気と力を与えてくれます。
鹿児島が、日本が活気づくようにいい方向に行くことを祈ります。